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言い訳など…

2003年12月17日  「言い訳など…」

この店長の独り言コーナー、まったく更新しないまま、気がついたら一年以上経っていました。さすがに2003年度に一度も更新がないのも情けないと思い、こうやって重い筆を持ち上げています。

さて、タイトルの「言い訳」というのは、どうして独り言がなかなか書けなかったのかの言い訳です。それは単刀直入に言うと、日本の動向に疎くなってしまい、一体何を書けばカナダらしいのか、わからなくなってしまったからなのです(恥)。

以前も書いたことがありますが、こちらに来たばかりの頃は、何もかもが日本と違い、面白いなと思うことがたくさんありました。これは海外在住者に共通することだと思いますが、最初の1〜3年くらいまでが一番、日本とその国の違いが良くわかる頃なのではないでしょうか。その時期が過ぎて、ここでの生活が普通になってきてしまうと、何が日本にあって何が日本になかったのか、思い出せなくなってきます。加えて、日本は流行の変化があまりにも激しいため、私が日本にいる頃はなかったのに今は普通になってしまったもの、さらには、知らない間に流行って知らない間に廃れているもの、などがたくさんあるようです。こんなもの日本にはないだろうと思って(確かに私が日本にいたころにはなかった)お土産に買って帰ったものが、日本では数年前からそこいらのスーパーに安価で売られていたりするのを見ると、さすがにショックです。

ここに来たばかりの頃は「カナダは信じ難いほどスローでマイペースの国」と思っていましたが、今では「日本は信じ難いほど早いペースで変わってゆく国」に変わり、シーズンごとに変わる日本のファッションや新製品などを目にするにつけ、これだけ何もかもがクルクル変わる国なのだから、私が書くようなことは、もうすでに日本では普通になっているのかもしれない、などと思ってしまい、書く題材がどんどんなくなってきてしまうのです。

流行といえば、日本では流行が存在することが普通ですが、カナダには日本のような流行は存在しません。以前日本に戻った時、友人のひとりに「バンクーバーって今何が流行ってるの?」と聞かれて答えに窮した覚えがありますが、流行というものが普通に存在する日本からは想像できないほど、一つのものが「流行る」ということがありません。たとえばファッションにしても、大筋の傾向はありますが、体型も髪の色も目の色も宗教も違う白人と黒人とアジア人が、みんな同じ傾向の色やスタイルを好むことはあり得ませんし、同じものが似合うことはまずないでしょう。

外見を含め、すべてについて日本には「平均的日本人像」というものがあり、普通の日本人はこうだ、という暗黙の共通項が数多く存在します。しかしカナダにはいわゆる「平均的カナダ人像」というものは存在しません。最近の人口統計によれば、バンクーバー地域在住の15歳以上の半数が他国で生まれた人たちだそうです(もちろん私もその一人です)。国民の大多数が自国で生まれ自国の教育を受けた人たちばかりの日本と違うのは当たり前といえば当たり前ですが、社会の半分の人たちがそれぞれ別の国から来ているのですから、言葉だっていろいろ、好きなものだってみんな違って当たり前。こんな状況では、みんなが同じものに興味を持ったり、同じものを欲しいと思うということは、余程のことがない限り無理な話だと思います。もちろん、人種文化が同じコミュニティの中では、ある程度の流行はあるようですが(中国人コミュニティで流行っている服、インド系コミュニティで流行っている音楽など)それぞれのセグメントが小さいため、社会全体としての流行というものが存在しないのです。

話は少しそれましたが、流行のない国で生活していると、新しい情報は自分から努力して求めない限りやってきません。自分が必要ないと思っているとなおさらですが、こんなマイペースな社会に慣れてしまうと、日本の「今年はこれが流行り!」「新しい製品が続々登場」的な広告を目にするにつけ、新しい情報を知らない私は、私の知っているようなことは、日本ではもう常識…、いやいや3年くらい前に流行ってすでに廃れたようなことなのかもしれない…、それにこんな話面白くもなんともないかもしれない。。。などとため息をついてしまい、結局「独り言」を書くこともできなくなったというわけです。

というわけで、あまり考えすぎても何も書けないことがわかったので、これからは気負わずにボチボチ自分の感じることだけを書いてゆこうと思います。こんな私ですが、これからも宜しくお願い申し上げます。

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